環境活動レポート
【国際基督教大学】E-Weeks①②/自然観察会&泰山荘紹介(2013/06/07)
記者:鈴木、齋藤
今回は、以前GREEN WORKSでご紹介させていただいた、ICUのE-Weeksの取材にいってきました!
取材第一弾は「Ecology」です。
今回は1.生物学上遠岳彦先生とやんもりによる自然観察会-2.泰山荘紹介を取材させていただきました!
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1.生物学上遠岳彦先生とやんもりによる自然観察会
ICUのキャンパス内にひろがる森、その中に生息している植物や虫、動物たちを上遠先生に解説していただきながら巡りました。
*やんもりとは・・・
「やんもり」(ヤング森の番人)とは、ICU構内の森の中の多種多様な植物に触れあい、その魅力や保全の方法について学生に広める活動をするサークルです。
武蔵野の雑木林の面影を残すICUの森ですが、その維持管理には想像も及ばない努力が必要だそうです。
彼らの活動は「人と自然はどのように向き合って生きていくべきか」という壮大なテーマにも繋がるのではないか、という印象を持ちました。
大学構内に高大な森を持ち、自然と触れ合う機会が多いICUならではのサークルと言えるのではないでしょうか。
今回は、E-Weeksの企画ということで、Week1、Week2の企画リーダーである川島美菜さん(4年生)が参加者の皆さんをまとめます。
E-Weeksの企画はメインターゲットが一年生ということで、一年生の参加が目立ちました。
川島さんに伺ったところ、一年生の申し込みがほとんどだということでした。参加者は30人前後で、学生さんの他、同窓生の方も参加されていました。
当日は風が強かったため、上遠先生から「風が強いと鳥は寄ってこないので、花と木を中心に泰山荘を見て回るコースで回ります。」とコース説明を受け、出発。
上遠先生は「自分の目で見て、発見をすることが大事。名前を覚えるよりも気が付くこと、探すことを目的として参加してほしい。」という今回の自然観察会の目標を、皆さんにお話されていました。
本館前から出発し、すぐ横にあるイトスギやメタセコイヤなどの説明をいただきながら、奥の方へ。
もぐらの穴や、絶滅の危機にある希少な花からタンポポまで、様々なものを見て回ります。
ICUでは、日本固有の種も外来種も生息しているそうです。
ICUに広がる、雑木林などは近隣の農家さんのお力を借りて整備されているそうです。
たとえば落ち葉などは肥料にするため、農家さんたちが拾ってくださるそうです。
そういった人の手によってICUの森は保たれているのですね。
そんな解説をいただきながら、一行は泰山荘の奥の森まで向かいます。
道中、参加された方にお話を伺いました!
--何を見てE-Weeksの企画を知りましたか?
・女子学生(1年生)
:ポータルサイトで知って、そのまま予約しました。
・男子学生(1年生)
:上遠先生の授業で、先生が宣伝していて知りました。
・女子学生(1年生)
:オリエンテーションで聞いて知りました。
--参加した理由は?
・女子学生(1年生)
:もともと植物に興味があったのですが、環境系の専攻の話を聞いて、より興味を持ったので参加しました。
・男子学生(1年生)
:専攻は日本文学を考えているが、まだ入ったばかりなので、キャンパスツアーでICUのことを知りたかった。
・女子学生(1年生)
:主専攻か副専攻で環境系か生物系を学びたいと思っているので、友達も誘って参加しました。
本格的な勉強を視野に入れている方や、ICUのキャンパスに興味を持った方まで様々でした!
環境系の専攻を考えていない一年生も多く参加していたところが、リベラルアーツうぃ標榜するICUの学生らしいなと感じました。
そして、一行は泰山荘の奥の方へ・・・
普段は授業以外で立ち入れないところで、もうそこはまさに森!みんなで一列になって進みます。
昔(といっても100万年くらい前!)は、現在ICUの隣に流れている野川が流れていたそうで、現在も湿地のようになっていました。わさび菜も生えていたそうです。
途中に石橋があるのですが、その上にカメラを設置し、動物の調査をしているそうです。
最後に参加した方に感想を伺いました!
・女子学生(4年生)
:貴重な植物を見れてよかった。
・男子学生(1年生)
:ICUのキャンパスを見てまわれてよかった。
今回の自然観察会では、普段通っているキャンパスの知らない一面を知るきっかけとなったのではないでしょうか。
ICUのEcologyについて、周知されていくと良いですね。
2.泰山荘紹介
5月2日は泰山荘に行きました。
この日は、やんもりの代表でもあり、泰山荘プロジェクトの代表でもある木村さんによる案内で進みました。
泰山荘とはICUのキャンパス内にある国の登録有形文化財に指定されている建物で、「門」や「車庫」「茶室(待合)」「書院」などが現存しています。
もともと泰山荘は、1939年に日産財閥の重役であった山田敬亮が別荘として完成させたものです。
特に希少価値がある建物が「高風居(こうふうきょ)」です。
この中の一畳敷という書斎は、120年ほど前に松浦武四郎という探検家が造ったものです。
著名なお寺や神社の木材を使用しているという価値の高さから、移築を重ね、ICU建学以前の中島飛行機会社の中島氏の手に敷地が譲られ、現在ICUの手によって保存されています。
*泰山荘プロジェクトとは・・・
高風居(こうふうきょ)の清掃や、ICU祭の主要イベントの一つである高風居(こうふうきょ)一般公開でのガイドをを通じて、泰山荘の保全・啓蒙を行うサークルです。
参加者は10人くらいで、やはり1年生の参加が目立ちました。
「門」から順番に見学してまわりました。現在も使われている建物も多く、例えば茶室を茶道部が使ったりしているそうです。
最後に「高風居(こうふうきょ)」の建学です。
泰山荘プロジェクトの学生さんの解説によると、後醍醐天皇ゆかりの木片や聚楽第の木材などが使われているとのこと!
天井には龍の絵が描かれていました。
この日は残念ながら、消毒中のため中には入れませんでした。
参加者の方からはたくさんの質問もあがり、泰山荘プロジェクトの学生さんたちに解説していただきました。
中でも、多く声があがったのが、せっかくこんなに良いものがあるのにもったいない!という意見でした。
なかなか公開されることもなく、もっと整備して周知すべきだと感じられた方が多かったようです。
参加された方にお話を伺いました!
・女子学生(1年生)
:寮に住んでいて、よくこの辺りをお散歩しているのですが、泰山荘のことをよく知らなかったので、知りたいと思い、参加しました。
・女子学生
:もっと泰山荘のことを広く学外にも広めていきたいと思いました。
その後も質問はなかなか絶えなかったのですが、この後に授業でまた泰山荘を紹介するということで、残念ながら解散となってしまいました。
高風居は、年に1回ICU祭の時に一般公開をしているとのことです。
興味がある方は行ってみてはいかがでしょうか。
最後に企画リーダーの川島さんにお話を伺いました。
--どうしてE-Weeksの企画をやろうと思ったのですか。
上遠先生のゼミに所属しているのですが、12月のエコプロに行った時に、ICUのブースで企画の話を聞き、自分も何かしたいと思ったのがきっかけです。
--サークルも環境系ですか。
自転車のリユースをしているサークルに所属しています。
--今回、自然観察会と泰山荘紹介を企画にしようと思ったのはどうしてですか。
E-Weeksが一年生を主なターゲットとしているということもあり、キャンパスツアーを行いたかったというのが理由としてあります。また、キャンパス内のたくさんの人を巻き込んでいきたいということもあり、環境系にかかわっているサークルに声をかけようと思ったので、今回はやんもりさんと泰山荘プロジェクトさんに声をかけさせていただきました。
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ICUのE-Weeks、初回から盛りだくさんでお届けしました。
皆さんも是非自分の足でICUの豊かな自然を体験してみてくださいね。
上遠先生、やんもりの皆さん、どうもありがとうございました!!
E-Weeksシリーズもまだまだ始まったばかりです。
次回はFUKUFUKUさんの古着交換会の様子をお届けします。
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