【Climate Youth Japan】COP19での活動と主催イベントについて(2014/01/07) 環境活動レポート

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環境活動レポート

【Climate Youth Japan】COP19での活動と主催イベントについて(2014/01/07)

モザイクアートのポスター 記者:橋本

先日取材させていただいたClimate Youth Japan(以下CYJ)の矢野さんに再度お話を伺うことができました。
前回は遠くイギリスにいらっしゃる矢野さんとSkypeを通じた取材でしたが、今回はちょうど帰国をし、日本でイベントを開催されるというタイミングで弊社へお越しいただきました。

前回の記事でも少し触れましたが、11月にポーランドにて開催されたCOP19でCYJメンバーの一員として派遣され、さまざまな活動を行うとのことでしたので、そのときの様子と、帰国後の主催イベントについてお話を伺いました。

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*COP19での活動について

CYJからは6名参加しました。大きく分けて、会場内で行ったものと会場外で行ったものの2つがあります。

【会場内】

会場内では、実際に政府のトップや環境NGOのトップによる国際交渉が行われています。その中でCYJは中間地点としての役割を持ちながら、日本が行うイベントの手伝いをしたり、交渉団に質問、インタビュー等を行ったりしました。
インタビューの内容はあまり公にできませんが、例えば日本が出した気候変動政策に対しての意見を代表から伺うなど、最前線での議論に関する内容が中心でした。
また「YOUNGO」という唯一会場内で発言権をもったユースの組織があり、私たちCYJメンバーもYOUNGOに登録しているのですが、日本が提示した「2005年比でCO2削減量3.8%」という野心のない目標に対して、すぐにYOUNGOが日本政府へ手紙を書き、その翻訳依頼をCYJが引き受けるという一幕もありました。
翻訳作業は他にも環境NGOのためにまとめられた英文を訳すなどの仕事も常に発生しており、COP期間中は忙しい毎日でした。

【会場外】

①ポーランドの学生団体とのミーティング
事前にワルシャワ大学の環境団体とコンタクトをとり、プレゼンテーションを行いながら、お互いの国の環境活動の状況等について理解を深めました。

②COY(Conference of Youth)
各国のユース団体が集まってワークショップ等を行いました。イニシアチブをとっているのはヨーロッパのユース団体です。ヨーロッパのユース団体は非常につながりが深い一方、アジアのユース団体はつながりが少なく、そのプラットフォームも整っていないため、今後の課題であると強く感じました。

③モザイクアート企画
会場外にいる各国の人たちに、日本に対するメッセージを書いていただきました。
メッセージのテーマは・・・

・日本を非難してほしい
・日本を励ましてほしい

という2つです。

非難され、励まされることで、重く責任を受け止めながらも前向きに環境問題に取り組んでほしいという重いから、この2つを設定しました。
メッセージは、日本語の新聞の上に大きな文字で書いていただきました。新聞を使用した理由は、日本は気候変動問題を新聞等で大きく取り上げることが少ないため、あえてその新聞を使用することでメッセージ性を強めようと思ったからです。
メッセージの内容としては・・・

--1人じゃないよ。
--私たちも一緒に活動しているよ。
--You can be the change!
--なぜあなたは動かないのか。
--東京の半分が水に浸かってしまってもいいのか。

など、十人十色でした。
このメッセージと一緒に写真におさめたものを使用して、モザイクアートを制作し、ポスターを作成しました。遠くから見ると「びっくりマーク」になっています。
このポスターは年明け以降、各大学へ展示させていただく予定なので、より多くの若者に注目していただけたらと思っています。

【展示予定大学】
・東洋大学
・専修大学
・横浜市立大学
・国連大学
・創価大学
・東京大学

④インタビュー~動画作成企画
モザイクアート企画と合わせて、各国のユースにインタビューも行いました。
インタビューの内容としては・・・

・過去:なぜ環境活動をしようとしたのか
→見ている人にきっかけを与えられる

・現在:今どんな活動をしているのか
→何をすればいいのか見せることができる

・将来:どんな活動をしていきたいのか
→進路の選択肢が広がる

という過去、現在、将来に沿った内容を設定しました。
インタビューに協力してくれた人たちは、教育関連に携わっている、すなわち「自分たちよりも下の世代に環境教育をしていきたい」という想いを強くもっている人が多く、非常に中身のある内容を伺うことができました。
インタビューの内容はYouTubeにアップロードしています。

※COP19を受けて・・・

COP19に参加して強く感じたことは、やはりアジアのユース団体のつながりが少ないということです。このことに関しては、COP期間中も、毎日ミーティングを重ねながら、さまざま模索していました。
またせっかくCOPで共有したことを、終わった後に持続できていないということも課題だと感じました。
今後はこの2点の課題解決に向けて、さまざま活動していきたいと思います。

*2013/12/21開催イベント「若者が作る環境」について

若い世代にもっとさまざまなことを共有し考えてもらいたいという想いから、「Symposium for Integration - 若者が作る環境 - 」というイベントを主催しました。
CYJメンバーのつながりで、各分野で活躍している4名のゲストを迎え、パネルディスカッションや懇親会等を行いました。
→詳細はこちら
主催した意図としては、環境問題が特定の人が何かアドバンテージをとるための道具ではなく、今やみんなで考えなければならない問題であるということ、そして他の社会問題と一緒に「環境」という分野について考えてもらい、場の整理をしていきたいという2点です。
普段の日常生活の中でこうした議論をする機会は少ないため、少しでも社会へのアンテナを伸ばしてもらえればと思っています。

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今回の取材はとても盛りだくさんの内容で、充実したインタビューとなりました。
特にCOPで感じたヨーロッパでの環境活動の先進度については、矢野さん自身もイギリスで強く感じられたそうで、大学で勉強されていた建築やデザインの分野において、科目等に「環境」という名称がついていなくても、必ず環境について話題にのぼっていたそうです。
それだけヨーロッパでは、環境問題が重視され、その解決に向けてさまざま活動が行われているんだなと思いました。

以前のインタビューでも矢野さんがおっしゃっていたように、日本でも環境活動やその活動に関する議題を活発化し、世界に貢献していかなければならないと改めて実感しました。
私も自分にできることから、さまざまな活動を始めてみたいと思います。

CYJの矢野さん、本当にありがとうございました!

フォトギャラリー

矢野さん

矢野さん

COP19の様子

COP19の様子

12/21イベントの様子①

12/21イベントの様子①

12/21イベントの様子②

12/21イベントの様子②

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