【芝浦工業大学】2013年度石垣島を元気にするプロジェクト(2014/02/24) 環境活動レポート

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環境活動レポート

【芝浦工業大学】2013年度石垣島を元気にするプロジェクト(2014/02/24)

メンバー集合写真 記者:高橋

今回は、昨年も何度か取材させていただいた、石垣島を元気にするプロジェクトの皆さんです。
メンバーの皆さんは、昨年開催された「エココン2013」にて、見事準グランプリを獲得されました。
エココンの感想、2014年度の活動予定、メンバーの皆さんがプロジェクトに参加されたきっかけなど、今回も盛りだくさんでお届けします。

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○まずは、エココンで準グランプリを受賞された感想をお願いします。

本田さん
エココンは自分たちに代がかわって最初の大きな行事だった上に、1番上の学年である2年生2人で6人の1年生を引っ張らなくてはならず、不安しかありませんでした。
またグループ選考では同じグループにチャリさがさいせいさん、エコロ助さんという強豪団体がいて、プレゼンしていたときは駄目かと思いました、その中で勝ち残ることができ、頑張って良かったです。

田代さん
チャリさがさんは3年連覇している団体だったこともあり、選考を勝ち抜いたときは他の団体から『チャリさがに勝った団体』だと注目されてしまい、更にプレッシャーを感じました。

--初日のグループ選考の後、プレゼン内容を変更されたそうですね。

本田さん
はい、1日目のプレゼンでは、次の活動の中心となる『フラワー緑肥』のことを上手く伝えられていなかったんです。そのため、その日のうちにプレゼン内容を見直し、翌日に備えました。

--準グランプリをとられて、反響はいかがでしたか?

本田さん
昨年知り合うことができた八重山日報の記者の方が、新聞に写真付きで大きく取り上げて下さいました。

--2012年と2013年、違いはどういうところだったのでしょうか。

田代さん
2012年はプレゼン時間が5分間で、活動内容を詰め込みすぎ、あまり上手く伝えることができませんでした。しかし今年は8分間与えられたので、フラワー緑肥やイベントのことなどを詳しく発表でき、上手く伝えることができたと思います。

本田さん
2012年は活動紹介として地産地消マップ、今後やりたいこととして石垣島でのイベント開催について発表しました。今回はマップ、イベントの実施報告と、今後の活動としてフラワー緑肥計画を発表することができたので、より地域に溶け込む活動となったことを評価してもらえたのではないかと感じました。

田代さん
今年のエココンは今ここに居る1年生たち(安孫子さん、山﨑さん)が中心となって参加する予定です。今回準グランプリだったので、次は是非グランプリを取って欲しいと思います。」

○エココンでも発表の中心だったという、「フラワー緑肥」について教えて下さい。

山﨑さん
私達は石垣島のサンゴ礁保全に取り組む上で、その原因の一つである耕土流出問題に着目し活動を進めてきました。その対策のひとつとして、グリーンベルトという、農地の周りに植物を植えて根を張らせ、耕土流出を食い止めるというものがあります。その植物を花にすれば、見た目も華やかになるし、石垣島の新しい観光資源にもなるんじゃないかと考えたのが、フラワー緑肥です。

安孫子さん
花を植えるフラワー緑肥のいいところはもう一つあって、グリーンベルトですとカバーできるのが畑の周囲だけに限られるのですが、私たちの提案しているフラワー緑肥はサトウキビの収穫後から植え付けまでの間の裸地の期間に行うため、畑一面に植えることができます。そのため景観も損なわず、赤土の流出をより一層抑制できるんです。

田代さん
植える花はひまわりを予定しています。ひまわりは見た目も華やかですし、一面に咲いていれば物凄くインパクトがあります。そして枯れた花はそのまま緑肥になるため、サトウキビの生育にも役立ちます。農家さんにもメリットがある上に、赤土流出も食い止められるため、双方にメリットのある方法なんです。

本田さん
夏は大量に赤土が流れてしまう期間なので、どうしてもその期間中に農地を覆う必要がありました。ひまわりは生長する時期も重なるため、とても効果が得られるんです。種は市から無料で農家の皆さんへ提供されます。実際試された農家の方は、これからも続けてゆきたいと仰っていました。

--となると、春頃に種まきをされるんですか?

本田さん
はい。本当はイベントとして種まきを行う予定だったんですが、開催地の農地を提供してくださる農家の方が、サトウキビの刈入れ時期が遅れるかもしれないとのことで、イベントとは別で、5月頃の実施を予定しています。

--フラワー緑肥の花には向き不向き等、あるのですか?

田代さん
はい、もう色々、色々と調べ上げて・・・

山﨑さん
沢山花の候補が出たのですが、最終的にひまわりに絞りました。例えば、クロタラリアという花も候補の一つだったのですが、見た目が地味だったので却下となりました。

田代さん
それに加えて、現地ですでにひまわり緑肥を実施されている方がいらっしゃったんです。その方のお話も参考にして、企画を立ち上げていきました。

--5月頃の種まきには、石垣島の一般の人たちも参加されるのですか?

山﨑さん
今回は一般参加者として石垣の方々をお呼びするのに加えて、現地の小学生たちに種まきに参加してもらう予定です。前回のイベントで、石垣島の小学生が環境に対し関心を持っていることが分かりました。今回小学生をターゲットにすることで、子どもから親へ、そしてゆくゆくは島民全体にサンゴ礁保全の意識を浸透させられるんじゃないかと考えています。

--種まきの前に実施されるイベントはどのようなものですか?

本田さん
現地調査を行う間、まず環境教育を行い、その後イベント、種まき、発表会と続いていきます。まずサンゴについて知識を持ってもらわなくてはならないため、段階を踏んでもらえるようにイベントを組み込んでいます。

田代さん
ステップを上げていくように、イベントを実施し、種まきを行い、ひまわりを育てて、最後にそれをまとめて小学生に発表してもらいます。小学生も一緒に成長してゆくようなイメージです。

安孫子さん
詳しいイベント内容についてですが、今回は『繋げ!サンゴ染め大作戦』ということで、昨年も実施したサンゴアート(サンゴ染め)で、石垣島の形や景色を表現してもらおうと考えています。

田代さん
去年も石垣島の各ポイントを巡ってクイズを解いてもらう、ロベリングや、サンゴアートによって石垣島の自然を知ってもらうイベントを開催しました。

本田さん
去年はちょっと詰め込みすぎてしまって・・・その反省を活かし、今年はもっとも反響が大きかったサンゴアートに内容を絞ることにしました。

安孫子さん
アンケートの結果でも、サンゴアートはとても好評だったんです。参加者から、またやりたいですとか、これで色々なものを作りたいという声が上がっていて、より効果的なのではないかと考えています。

本田さん
今年の現地調査では、新マップ作成も進めていこうと考えています。何年も更新できていなくて、島の方々からも度々更新はまだなの?と言われているところです。

山﨑さん
マップには現地の直売所を掲載させていただいているのですが、まず、新しく掲載するお店を発掘していきたいと思っています。更に、今まで掲載させていただいていたお店の方から、観光客ではなく、島民にだけ知られたいといった要望が出ていました。これを受け、次は島民向け、観光客向け、島民・観光客向けと、分けて掲載できたらと思っています。それだけではなく、石垣島サンゴ礁に関する専門家の意見やサンゴ礁の現状、小学生の取り組みなど色々な情報を載せていきたいです。

本田さん
従来のマップだと、サンゴに関する情報が十分伝わってこないよという意見もあって、もう少し農地対策をやられている方のお話などを載せたりしようかなと考えています。何より、現地の方々のニーズにあったものを作りたいので、今回の現地調査はヒヤリングをメインにやっていこうと考えています。

田代さん
このマップは、もともと直売所と食堂が掲載されていて、観光客からの購買量を上げて農家にお金が回るようにして、グリーンベルトなどを植えてもらうというのが本来の狙いでした。なのですが、あまり浸透していなくて、まだ結果を出せていないのが現状です。今回はそのシステムをもう一度しっかり見直し、島の人たちの声に応えられるようなマップを作りたいと思います。

--それぞれ、皆さんが他にやってみたいことはありますか?

田代さん
個人的には、耕土流出の量など、きちんとした統計やデータを取りたいなと思っています。

本田さん
私も、勝手な野望なのですが(笑)人は有名なものであれば関心を持ったり、参加したいと思ったりするので、大企業の方に支援してもらったり、有名人を呼んだりできたらいいなと思っています。

安孫子さん
メンバーにあまり話したことは無かったんですが、私は電子情報システム学科に所属していて、プログラミングやアプリ制作を勉強しているので、地産地消マップをアプリ化したいと思っています。スマホでマップが見られれば、もっと利用しやすくなるんじゃないかと思います。

山﨑さん
僕の野望は、自分達の代になったら、プロジェクトを石垣島の調査班とイベント実施班に分けて活動できるようにしたいです。調査班では、耕土流出問題について自分達で統計を取り、イベント班は従来のようにイベント企画等を行っていければと思います。

--最後に、皆さんがプロジェクトに参加しようと思った理由を教えて下さい。

本田さん
私は小さい頃から外で遊ぶのが凄く好きで、自然が大好きだったので環境システム学科に入学しました。ただ、高校時代は部活や委員会、バイトもしたことが無く、後悔していたので、大学に入り自然に関われる活動があると知って飛び込みました。

安孫子さん
私は高校の時の修学旅行で沖縄にいったことがあって、その時に海に入って泳いだりシュノーケリングをし、綺麗な海だと思いました。大学に入った時、このプロジェクトを知って、面白そうだと感じたのと同時に、綺麗な海を守りたいと思い、参加しました。

--田代さんと似ていますね。

田代さん
そうですね、ただ僕の場合は修学旅行で海に入れなかったので、彼とは逆ですね(笑)。

山﨑さん
僕は本田さんと似ているんですが、出身が新潟なので小さい頃から山と田んぼと川に囲まれていて、山に住んでいるような感覚でした。そのため、魚や昆虫などが大好きで、将来は絶対に自分を成長させてくれた自然に恩返しするため、環境保全の仕事につきたいと思っていました。大学に入って、先輩がこのプロジェクトを紹介して下さったとき、これしかないと思いました。

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昨年取材させていただいたときとメンバーががらりと代わられていましたが、和気藹々と活動を楽しんでいる様子は今年の皆さんも同じでした。
今年もイベント等、成功されるといいですね。

石垣島を元気にするプロジェクト
本田さん、田代さん、安孫子さん、山﨑さん、
ご協力ありがとうございました!!

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サンゴ礁に関するヒアリング調査

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サンゴ礁モニタリング

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小学生と赤土流出調査

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農作業お手伝い

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