環境活動レポート
【東京家政大学 ヒューマンライフ支援センター】森のサロンで子育て支援を実践!(2014/10/8)
記者 佐藤
大学のキャンパスの中に、日常的に子どもがいる場所・・・
東京家政大学板橋キャンパスの中にある「森のサロン」
今日は、ここで活動する学生たちを紹介します。
「森のサロン」とは、
平成22年4月より板橋区の地域子育て支援拠点事業の一環として常設された子育てひろば。
子どもを中心に、学生、保護者、教職員がかかわる、大学ならではの子育てを通したコミュニケーションが展開されています。
東京家政大学の緑多いキャンパスの中、芝生の広場を横切ると「森のサロン」があります。
扉をあけると、何だかそこだけ全く違う空気と匂い、やわらかくてふわふわして、
部屋に入るだけで、癒される感じがしました。
子ども達の遊び声をバックに、
今日のボランティアスタッフ東京家政大学 家政学部児童学科3年の岩崎さん、石田さん、鴇田さんに
お話を伺いました。
3人とも、大学に入って、「何かやってみたい」と思っていたところ、
Hulip*を通じて、「森のサロン」の存在を知り、ボランティアとして参加してきたそうです。
●「森のサロン」で活動していて良かったことを聞いてみました。
・この森のサロンがあることによって、日常的に子どもと触れ合える機会をもてることがよかった。
・教科書を読むだけではなく、実際に子どもと接して体験することでさらに自分の身になる。
・授業を受けていると、ちょうど同じような発育状況の子どもの様子が思い出せ、
さらに理解を深めることができる。
・他の幼稚園に行く実習は2年生の後半からだけですが、その前に子どもと接することができるので、
実習の前準備になる。また、実習が始まっても、実習の時とは違う、楽しさで子どもと向き合える。
・お母さんと話せることが楽しい、教科書とは違う生の育児の声を聞くことができ勉強になる。
・子育て支援により興味が持てるようになった。
良かったことが次々と出てくる中、それでも最初のうちは子どもへの接し方や、
対処方法に戸惑うことが多かったそうです。
子どもが転んでしまったとき、喧嘩をしてしまったとき、
人見知りの子どもへの接し方などなど、様々な場面で対処方法にとまどったそうです。
でも、そんな時、お母さんや森のサロンの常駐の保育士さんにアドバイスをして
いただけるのですごく勉強になるとのこと。
●森のサロン常駐の保育士さんの清水さんにもお話を伺いました。
子どもとのかかわり方が分からなかった1年生の学生が、ここで経験を積むことによって、どんどん成長していくのが実感できます。
また、育児で家にこもりがちなお母さんも、学生とおしゃべりできることによって楽しんでもらえているようです。
保育士になると、保護者との信頼関係も大切です。
ここは学生が保護者とかかわることが経験できる場でもあるんです。
●森のサロンには手作りのおもちゃがたくさんありますね?
造形表現学科の先生や学生が作品をおもちゃとして持ってきてくれます。
今日、学生が着ているサロンのエプロンは、服飾美術学科の学生のデザインです。
サロンを見渡すと、手作りでやさしくてかわいいおもちゃがたくさんあります。
名札も手作りですごくかわいい。(下記写真参照)
森のサロンは、月1回土曜日サロンとしてさまざまなアウトドアプログラムが用意されています。
そのほかに、大学の先生の講座も開催していたり、学生の絵本の読み聞かせ、または、卒業生とのつながりでコンサートを開いたり・・・・
サロンを通じて地域と学生と大学の学びが繋がっているんですね。
今日、お話をうかがった岩崎さん、石田さん、鴇田さん、保育士を目指してがんばっているとのこと。
取材を終えて、自然に子ども達と一緒に遊び始めていました。
すっと、子ども達のいる場に馴染んでいっているのを見て、私には、もうすでに立派な保育士に見えました。
取材中、3人が何気なくこう話していました。
大学に森のサロンがあることで、キャンパスの中にお母さんと子どもがいることが普通になっている。
授業の合間の移動や、お昼休み、お母さんと子どもを見かける・・・日常的に子どもと触れ合える。
私にはすごく印象に残りました。とても、大切なことなんじゃないかと。
取材に快く対応してくれた、
森のサロン保育士の清水さんをはじめ、岩崎さん、石田さん、鴇田さん、その森のサロンにいたお母さんや子どもたち、ご協力いただき、本当にありがとうございました。
*Hulip・・・東京家政大学ヒューマンライフ支援センターの通称
学部学科の枠を超えて、学生の意欲と実践が形となって展開できるよう支援している
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